アルマトイを観光〜バレエ「白鳥の湖」鑑賞と、動物園と、日帰りトレッキング
カザフスタンの旧首都・アルマトイ(Almaty)に滞在した2019年5月29日〜6月5日の1週間の観光編。
ヨーロッパ滞在中のようにイベントや、美術館の無料開放日や、美味しいレストランを前もってインターネットで下調べするのをしてこなかった中央アジア滞在、なぜならイベントが開催されることは稀だし、美術館や博物館は機能しているホームページが無いし、Google Mapに登録されているレストランは外国人旅行者向けのところばかりだったから。現地について自分の足で面白そうなことを探すしかない、と思い込んでいたアルマトイ到着前日の5月28日に、先週末(5月25日〜26日)に野外音楽イベントが開催されていたことに気がついて大ショック、、アルマトイで!中央アジアやヨーロッパのローカルミュージシャンのライブ!野外でしかも無料!大好きなやつ〜、、!やっぱり下調べって大切だな。
アルマトイ開催の野外音楽イベント『THE SPIRIT OF TENGRI』
「あーショックだ、予定が1週間ずれていれば」と騒ぐ私と無視する夫(笑)
その悔しさを昇華するために探し出したのが、”3大バレエ作品のひとつ「白鳥の湖」+超名門マリインスキー劇場のバレリーナが特別ゲスト”!
ということで今年の中央アジア旅で2度目のバレエ鑑賞してきました。その他にも中央アジア旅2度目の動物園と、何度目かわからない郊外でのトレッキングの様子です。
アルマトイの街歩き
キルギスの首都ビシュケクに1週間滞在してから到着したアルマトイは、今まで滞在した中央アジアの首都、タシケント・ドゥシャンベ・ビシュケクに比べてあまりにも先進的で、もはや中央アジアというよりは東ヨーロッパでした。アルマトイは首都ではないですが。
街路樹の多い大通り、傷のついていない車、近代的なファッションに身を包む街の人々、ゴミの落ちていない公園、歩行者を優先してくれるドライバー。
最近はNetflixのドキュメンタリーからのみの偏った知識で出来上がっている我が家的には、カザフスタンといえば旧ソ連の核実験が多く行われていた場所であり、近年天然ガス資源で急速に他の中央アジアと経済差をつけ始めた国、なのでなんとなくロシアにやられてしまい曲がった経済発展をしているイメージが強く、素直に手放しで「わーい先進国!」という訳にはいきませんでしたが(誰か正しい情報を教えてください)。
健全な先進国って何なのかもよく分からないのでそれはいいとして、びっくりしたのが、9頭身のロシア人モデル体型なのに、顔が純アジア顔の人が結構たくさんいること。見慣れていないので、すれ違うたびに凝視してしまいました。
これはただの9頭身のロシア人顔のお母さん(を隠し撮り)。人物の写真を撮るのが苦手すぎてかなり遠目。
3大バレエ『白鳥の湖』鑑賞@Abay Opera House
アルマトイの観光で一番印象に残っているのは、Abay Opera House でのバレエ「白鳥の湖」鑑賞です。
一年前に初めてマリインスキー劇場でちゃんとしたバレエを見て、”この劇場で「白鳥の湖」を見る”という夢が出来たんですが、それがここアルマトイで20%くらい叶ってしまいました。
(その時の話 → サンクトペテルブルク9日間滞在記)
チケットはオンラインで購入して一人5,000テンゲ(1,500円)。
一番安い後ろの方の席は売り切れたので舞台から10列目くらいの席、劇場自体が小さいのもありますが、舞台がとても近い。サンクトペテルブルクで見た時はバレリーナの顔がわかるかどうかというくらい舞台が遠かったし、ケチって見た演目の伴奏は録音だったのですが、ここでは生演奏です。
そしてなんと開演30分前に劇場に到着してみると、無料アルコールサービスがありました、やったー!
ARARAT(アララット)というブランデーのストレートと、レモンジュースでブランデーを割ったカクテル。
開演前の他に休憩時間にも同じお酒、あとコーヒーのサービスがありました。
カザフの人たちの飲みっぷりもロシア人に負けず豪快で、本来バレエ鑑賞とは、芸術をこうやって楽しむものなんだなと、たった1,500円しか払っていないのにとても優雅な気分(笑)
演目中は写真撮影できなかったのですが、やっぱり特別ゲストのマリインスキー劇場所属のバレリーナ3人の動きが圧巻でした。ちょっとした手の動きや首の角度で本当に白鳥に見えたり人間に戻ったりするプレバレリーナも、王子様役のバレリーナの跳躍力も、悪魔役の威圧感のあるバレリーナも。「白鳥の湖」という演目の特性な気もするけれど、Abay Opera House のバレリーナたちもとても統制があるバレエで、タシケントで見たバレリーナよりも洗練されていた気がします。
(タシケントでバレエをみた話 → 【2019年版】タシケント空港でのSIM・両替・ATM事情。あとナヴォイ劇場でバレエ鑑賞。)
はあー大満足!
これ出演者全員が、素晴らしいスタイルで世界トップクラスのバレリーナたちの、マリインスキー劇場での白鳥の湖ってどんなだろうなー。
でも同じように舞台の近くで見るためにはどれくらいお金かかるのかなー、、
ロビーに出ると、マリインスキー劇場のバレリーナ3人もロビーに出てきていて、写真撮影が行われていました、のをまた遠目から。
『Panorama Peak』トレッキング
飽きもせずアルマトイの郊外でもトレッキングをしてきました、目指したのは標高3,260mの『Panorama Peak』。
トレッキングエリアがある、世界で一番高いところにあるらしいスケートリンク「メデウ(Medeo)」方面へは市内からバス12番でアクセス出来ます。バス料金は一律150テンゲ(45円)で終点のメデウまでは市内から40分ほど。
メデウからパノラマピークまでは片道およそ10km、標高差1,300m、往復して6〜7時間くらいだったと思います。メデウからMaps.meに従い少し下山すると、トレイルヘッドに続く東に登る道路があります。道路は川沿いにあって、等間隔であるピクニックテーブルでは地元のおばちゃんたちがおしゃべりしていて、家畜が放牧されのどかな雰囲気。
いくつかあるトレイル自体もとてもわかりやすく、道に迷うようなこともありません。途中、地図上には”Swing”と書かれた場所にブランコがあって青年二人組がずっとブランコを漕ぎ動画を撮ってました。
草むらで静かに草を食む牛に驚かされたりしながら、単調な山道をぐんぐん登ると徐々にアルマトイの街が眼下に広がり、遠くにはより標高の高い山々が見えるようになります。
山頂付近からの景色。
道中は野草がとても可愛かったし、日当たりのいい丘ではおじいさんが日光浴をしていたり、カップルがピクニックシートを広げてランチをしていたり、とても雰囲気のいいハイキングエリア、アルマトイで手軽にハイキングしたい方にはおすすめです。ただ、トレイルも景色も単調なのであえて山頂を目指す必要はなかったかも。
アルマトイ動物園
日々ジョギングしていた大きな公園の敷地内に動物園があったので、アルマトイでもまた動物園に寄ってみました。料金は700テンゲ(210円)/人。
ドゥシャンベの時のように切ない気持ちになるようなこともなく、いたって健全でとても普通のすてきな動物園でした。想像以上に大物もいて楽しかったです。
サービス精神旺盛なシロクマや、食欲旺盛なゾウ(餌を購入してあげることができる)。
熊もライオンも居心地の良さそうな住処でとても元気そう。
動物園に行ったら絶対に見たいサイ。
普通に動物園を楽しみたいならアルマトイ動物園、モヤっとしたいならドゥシャンベ動物園かな。タシケントにも動物園はあるけれど行ってないから不明、ちなみにキルギスの首都ビシュケクには動物園がなくて、カラコルにある小さな動物園が国唯一の動物園らしいです。牛や馬や羊はその辺にものすごくいるけれど、ゾウとかキリンとかサルとかライオンとか見たことない子供達いっぱいいるんだろうなー。
(ドゥシャンベ動物園に行った話 → ドゥシャンベでの1週間〜動物園やAFC杯の観戦やヒサール要塞観光とアパートメント)
次はアルマトイでのグルメと生活編の予定です。
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