お気に入りの街シビウと、ルーマニア産ビールとワイン
アイスランドをあとにして、ドイツのニュルンベルクで飛行機を乗り継ぎやって来たルーマニア最初の街はシビウ(Sibiu)。ルーマニアには、シビウ、ブラショフ、ブカレストの3つの街に合計で10日ほど滞在しましたが、一番のお気に入りはここシビウです。なんとなくだけれど、ルーマニアは北部の小さな町の方が味わいがあって良さそう、もっといろんな町を訪れてみたかったな。
シビウはここ。
2018年8月30日〜9月2日にまったり滞在したシビウの市場とお酒のこと、週末に偶然出くわした音楽フェスティバルなんかの話です。
シビウの市場と自炊
1個ずつビニールでグルグルまきにされた輸入野菜や、長い間冷凍庫に眠っていたであろうお肉しか売っていない(その上高くて自由には買えない)アイスランドに2週間滞在した私たちにとって、宝物の山に見えたシビウの市場。
野菜をバラックの棚に山積みにしたこういう野外の市場、ウクライナやハンガリーなんかの隣国から来た旅行者には珍しくはない光景かもしれないけれど、私たちがこのあとに滞在したブラショフとブカレストでは、シビウのように活気のあるマーケットにはお目にかかれなかったので、大きな街ではルーマニアの市場文化はそこまで色濃く残っていないのかもしれない。
または単に街が大きくて私たちが出くわさなかっただけかもしれないけれど。
秋の始まりであるこの時期はブドウやプラムが1kg100円くらいとアイスランドに比べたらタダみたいに安くて、ジューシーでびっくりするくらいに甘かったです。
そして土のついた野菜の生命力になんと心安らぐことか。
牛乳はスーパーマーケットで買うよりも自販機で量り売りがメジャーで、自家製のチーズやバターを作る予定なのか、5リットル程の大きなペットボトルで大量買いをしているご家族やおばあちゃんをよく見かけました。牛乳は1リットル2.5レウ(70円)。
大きなマスが300円ほど、ウインナ2種類と骨つきのラム肉2つで200円くらい。
野菜や果物はこれだけ買っても200円ほど。あー、なんて暮らしやすいんだ。
この時期、ルーマニアでもブルガリアでも新鮮そうなトウモロコシがよく売られていました。トウモロコシって丸ごと茹でると時間がかかってなんとなく面倒な気がしていたけれど、生の状態でも実の部分だけ手で簡単に取れるので、芯からはずして調理すれば一気に使い勝手のいい食材になりますねー!
シビウで初めてその事実に気がつきました。
ドイツ以来はまっているホースラディッシュの摩り下ろしを添えた豚肉ステーキと、大切な日本食材の乾燥わかめと鰹節を使ったトマトときゅうりの和え物。
摩り下ろす道具は日本の100円均一のものを持ち歩いてますが、軽いし何かと使えます(笑)
チーズのフレッシュな国ではシーザーサラダは我が家では頻繁に登場するメニュー。
生野菜を心置きなくばりばり食べたかった!
ルーマニアのお酒
ルーマニアのビール
ビールは1リットルのペットボトルのものが3.5レウ〜5レウ(100円〜140円)、瓶のものが少し割高で500mlで1本2.5レウ(70円)前後。
「URSUS」というビールがこのエリアではもっとも主流な感じでした。
フェスティバル中に飲んだURSUSの生ビールは1杯5レウ(140円)、でシビウにビール工場レストランもあるクラフトビールメーカー「1717」の生ビールは10レウ(280円)。家計簿にメモがあるので値段はすぐにわかるけれど、半年もたった今、味はすっかり忘れてしまった、、
スーパーマーケットでもいくらかルーマニア産のクラフトビールが売られていました、これも詳細は失念、、
ルーマニア産ワイン
ルーマニアもブルガリアもワインはどちらかといえば赤ワインが主流です。
カベルネ、メルロー、ピノノワールといったよく見るぶどう種のもので、ブドウの種類と製造年が記載されているボトルが安いもので400円前後から販売されていました。
PRAHOVA VALLEY のピノノワール。
大手のワイナリーなのかな、PRAHOVA VALLEYのワインはスーパーマーケットに何種類も売っていて、値段も手頃だったので何度か購入しました。
これはAMAZONでも買えるようです(リンクに飛びます)。
トランシルヴァニア地方で広く栽培される、ルーマニアの固有種はフェテアスカ アルバ(Feteasca Alba)の白ワインはとってもすっきりした味で美味しかった!
週末のフェスティバル
週末にかけて滞在したシビウでは偶然にもフェスティバルが開催されていました、しかも全く違うタイプのものが2つ。
旧市街の中心的広場では、民族衣装を身に纏った街の青少年によるダンスと歌の伝統的なお祭り。
街のお祭りなので踊り子もプロではないと思うんだけどコミカルなダンスはなかなかにキレがあって、手の込んだ細かな刺繍の民族衣装は愛らしくて、音楽に合わせて数人で肩を組みぐるぐる回るダンスをする観客も素敵で、とてもいいお祭りでした。
このルーマニア歌手はこぶしが利いた歌声で演歌を彷彿とさせたけれど。
もう一つは郊外の大きな公園で開催されていた、バンドやDJによるロックとハウスの音楽フェスティバル。
これは夜の様子だけれど、昼間はこんな。
特にエントランスがかかるわけでもないし、犬の散歩途中のお年寄りがベンチに腰掛けていたり、自転車で通りかかった少年がぼーっと眺めていたりもして、なんともユルイ。10年くらい前の代々木公園のフェスみたいな。
私は全然詳しくないんだけれど、ルーマニアのミニマルテクノやハウスのアーティストで世界的に有名な人も多い、みたいな話を夫がしていた記憶があります。
ミュージックが盛り上がるにつれて、どんどんカオスな状況になるちびっこ達。
なんだかルーマニアの人たちは音楽フェス慣れしている雰囲気。
同じ場所で、同時に世界のストリートフードフェスティバルなるものも開催されていて、興味をひく屋台がいくつも出ていたし、ルーマニアのクラフトビール屋さんの出店もあり、日曜日の昼下がりに一杯ひっかけるには居心地サイコーのフェス。
フェスティバル以外にも旧市街の広場では、おそらく毎週末開かれている様子のクラフト市のようなものもありました。こういった民芸品は重くて長期旅行者には向かないけれどね。
たまたまお祭りと重なったおかげでより楽しい滞在になったけれど、特に何もなかったとしても、シビウはルーマニアでお気に入りの街になったと思うな。
街並みがとっても可愛らしいし、ある程度の大きさの街なのに部屋を出た瞬間にニワトリに出くわす素朴さもすごく好きな感じ。ニワトリと共存している野良猫も 笑。
ちょっとぼろっとした、でも大切に長いこと使われていそうな家々や街並みは、散歩していても温かな気持ちになります。旅行者とローカルの人たちのバランスも良くて活気はあるけどうるさ過ぎず、治安もとても良さそうな雰囲気でした。
旅も終盤となったルーマニア、ブルガリア、特にアイスランド直後のルーマニアはあんまり写真も記憶もないというしょうもなさですが、記録のためにももう1つくらいはブログにしたい所存。次は、ブラショフとブカレストの観光ダイジェストとルーマニアのバス移動についてまとめる予定です。
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