スペインの三大祭りの一つ、バレンシアの「火祭り」とは?
一時は帰国が頭をよぎるほどの一大事「夫のセカンドバックがスリに遭う事件」で、傷心中の私たちがバルセロナの次に滞在を計画していたのは、火祭りが行われるバレンシア。
イエス・キリストの養父であり、マリア様の夫(職業:大工さん)のサン・ホセの祝日である3 月19日の祝日を祝うために、毎年3月15日から5日間開催されるお祭りで、昔は大工さんがこの日にかんな屑や古い道具を燃やしていたのが始まりなんだって。
バレンシア州の多くの町で開催されるけれど、一番規模が大きいのは州都のバレンシア。
現在では芸術性を重視したモニュメントがサン・ホセの祝日のためだけに何百もの数が作成されて、優勝作品以外は19日の深夜に全て燃やされるらしい。そんなに興味があったわけではないけれど、せっかくなのでチラ見して来ました。
献花パレード
スペインの三大祭りの一つである、バレンシアの火祭り(Las Fallas de SAN Jose)は、3月15日の深夜にファリャと呼ばれる人形で街を飾り付けることでスタートします。
私たちがバレンシアに到着したのは3月16日の夜、薄暗い中借りている部屋に向かう途中にもいくつかのファリャをみることが出来ました。
スペイン第三の都市、バレンシアがあるのはここ。
翌日、電気屋さんや警察署を回る間に見かけた、町中に飾られたファリャ。
最近のファリャの流行りは時代を風刺したものらしい。
でも到着翌日の17日に目を引いたのはファリャよりも、民族衣装も身にまとった人たち。普通の格好をした観光客も多いけれど、民族衣装の人たちも同じくらいいます。
大型バスに乗ってバレンシアに到着した人たちも、みんな民族衣装。みんな自分用のものを持っているのかな、子供達なんか一年で着れなくなってしまいそうだけど、、
こんなに小さい子まで。
女性ほどの華やかさはないけれど、男性も民族衣装です。
そしてこの民族衣装を身にまとった人たちによる献花パレードが、17日と18日の16:00頃から行われます。
音楽を演奏する楽団の後ろから、列を作って歩いていく民族衣装の人たち。
パレードの最後にこのデサンパラードス聖母(la Virgen de los Desamparados)に献花するのが宗教的な行事の一つなんだって。
聖母だけでなく、プラサ・デ・ビルヘン(la Plaza de Virgen)という広場一帯が色鮮やかな生花で埋め尽くされます。
お祭りの間は各所に食べ物や、飲み物の屋台がでてみんな浮かれた様子。
フィナーレの着火。
19日の24:00、飾られていたファリャに次々と火がつけられます。
一年間かけて作ったというファリャ、爆竹で火をつけるのは、美しい民族衣装をきた選ばれし女性たち。
そして、あっという間に灰になってしまいました。
深夜一時には市庁舎広場にある一層大きなファリャに火がつけられます。
花火が上がって、爆竹音が轟き、
着火!
火祭り、という名前からもっと危険なものを想像していたけれど、着火の時には消防隊が周辺に水を撒いてあまり近づくことは出来ないし、危険を感じることは全然ありませんでした。お祭り期間中、激しく鳴らされ続ける爆竹は何度か「危なっ」と思う瞬間があったけれどそれくらいで、日本三奇祭の一つ、富士吉田の火祭りの方がずっと怖い。笑
スリにあっていなければもっと確実に楽しめたと思うけれど、参加出来るようなお祭りではないのでタイミングが合えば行ってみても楽しいかも、と思います。
でもバレンシアはあまり大きすぎず、明るくて小綺麗な街でバルセロナやマドリッドよりも物価が安くて暮らしやすそうな雰囲気でした。
写真左の「CANAS」というのが小さなグラスビール(0.5€)、「PINTAS」がジョッキビール(1€)、タパスも1.5€〜。
ついついジョギングの最中にもビール休憩w
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