【エベレスト・トレッキング その6】チョラパス越えとロブチェ。

November 04, 20133,220 View

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2013年10月26日〜11月13日の18泊19日、ポーターやガイドは雇わずに、夫婦2人で、エベレスト街道をトレッキングしました。目的地は、ゴーキョピーク、チョラパス、カラパタール、チュクン・リ。

 

今回私たちが歩いたトレイルで一番の難所、チョラパスを越えて、カラパタールにいくために「エベレストベースキャンプトレイル」に合流します。

9日目、チョラパス越え、タンガからゾンラへ。

ゴーキョ側から、チョラパス(5,420m)越え

朝4:00には同じ宿に宿泊している人たちが、ガタガタと準備を始めました。みんなチョラパス越えのためにいつもよりも早起きで気合が入っています。私たちも4:30に起床。朝食を食べ6:00に出発します。

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すごく寒いし、まだ日の出前で暗い。トレイルはトレッカーで少しだけ渋滞しています。

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昨日に引き続き今日も標高4,500m以上で、7時間以上のトレッキングの予定です。

まずはチョラパスに出るまで、約3時間の緩やかな上り坂。

高い山々に少しずつ陽の光があたり始めます。

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チョラパス手前まで来ました。みんな峠越えに向けてひと休憩。

お菓子を食べたり、お茶を飲んだり。

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これがチョラパスです。

山と山の間の低くなっているところを目指して、峠越えをします。

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峠を越えるまで一時間半の急登。大きな荷物を持っているし、すでに雪道を3時間歩いているので、集中力を切らさないように進みます。

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確かにすごく急だけど、雪が積もってる分、雪が斜面に対して斜めにきってあり、雪がないときよりものぼりやすい感じがしました。実際、雪がないときは、クライミングみたいにして、1時間くらいで登れるらしいから、ジグザグに登った分時間もかかったけれど、斜度はゆるくなっていました。

 

この斜面のくだりは、確かに、きってある雪道が滑って怖そう。

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チョラパスに到着です。ほっとした雰囲気。

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チョラパスの向こう側

峠の向こう側はまた全然違う山々の美しい景色。

峠を越えた先の景色が楽しみだから、峠越えもまたすごく楽しい。

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あとは、雪で滑って転んだりもしながらも下り始めます。

人がたくさんいるところが、振り返った時に見えたチョラパス。 unadjustednonraw_thumb_ef11

 

こちらの斜面もまた急だったけど、1回の急斜の距離が短く、滑ったとしてもすぐ止まるので、私はゴーキョからカラパタール方面へのチョラパス越えの方が易しいんじゃないかな、と思いました。もちろん雪があるかどうかで、トレイルの様子は全く違うと思いますが。

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正面に名峰アマ・ダブラム(6,856m)が!

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ここから急な岩場の下降です。朝歩き出して、すでに6時間近くが経過しているので、膝がガクガクして、危なっかしい。 

 

30分ほどで下りきって、展望の良い所でひと休み。下って来たとはいえまだ標高5,000m。

ここもまた、普段見ている地球の姿と全然違う神々しい景色です。

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ここからの緩やかなゾンラまでのトレイルが、想像以上に長くて辛かった。

 

天気に恵まれたからチョラパスを無事越えられたけれど、少しでも悪天候だったらやめた方がいいと思います。チョラパスを越えなくても、プラス2〜3日の日程が取れれば、ゴーキョピークとカラパタールの両方に行くことができるし。

でも、このチョラパス前後の2日間のトレイルが一番印象に残っているのも事実。天気に恵まれて、体力に自信のある方はぜひチャレンジして欲しいかな。

 

ゾンラ(標高4,830m)で宿泊

合計7時間半歩き、13:30にゾンラに到着。

 

行けそうだったらあと3時間先の大きな村ロブチェまで行こうと思っていたけれど、混んでいて部屋の確保が難しいと言われるゾンラで、新築の宿で部屋が空いていたので、ここに宿泊することにしました。

体力的にも、精神的にも疲れていたから、よかった!

 

ゾンラは宿が3軒あるだけの、小さな集落。宿の周りの山の近さが半端ないです。

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そんな環境の中でも、子供はいます。ヤクと子供。笑

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雪でびしょびしょになった靴を干して、日差しの入る暖かな食堂でご飯。お昼をちゃんと食べてなかったから、お腹がペコペコです。じゃがバタ350NPR(350円)。

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じゃがバタの下に写っているのは、持ち運び用ソーラー充電器の、「GOAL ZERO」。トレッキング街道で中は充電するのにお金がかかるので、これをバックパックにつけながら歩くことで結構節約出来たと思います。お金を払えば充電が出来るので、ここでは必須ではないけれど、充電が出来ない1週間以上のアウトドアの際には必須アイテム。

 

 (このアイテムが必須だった旅といえば、ユーコン川下りです。こちら。)

 

夕飯には大きなボトルのお湯750NPR(750円)、トマトチーズピザが600NPR(600円)。

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ご飯は値段も高く、ちょっと美味しくなかったw。

宿代は、ここも200NPR。

 

食堂の窓から見える夕焼けが綺麗。

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10日目、ゾンラからロブチェへ

 朝ごはんに注文した、スープヌードルの麺が10本くらいしか入ってなくて、スープもただのお湯みたいに味がしなくて、悲しくなりながら(笑)朝9:00にゾンラ出発。

 

右手にはチョラッチェ(6,335m)とタウチェ(6,495m)。クライマーがいないか目を凝らします。

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素晴らしい景色。美しい氷河湖。正面にはアマ・ダブラム。unadjustednonraw_thumb_ef37

でも朝ごはんが足りなくてすぐにお腹が減ってしまったし、ここ3日くらいの長くてハードなトレッキングと、過酷な宿の環境に疲れて、なんだか楽しめていません。もったいないなあ。

 

でもトレッキングを全力で楽しむためにも、体調の管理やモチベーションの維持は本当に大切。

 

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トゥクラ近辺では200mほど、いったん標高を下げます。 

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この辺からカラパタールへの黄金ルート、「エベレストベースキャンプトレイル」に合流し、また少しずつ登り。

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急にトレッカーの数が激増してびっくり。

 

空腹に耐えながら黙々と歩くこと3時間半、12:30にゴラクシェプの一個手前の集落、ロブチェ(4,910m)に到着です。

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ナムチェバザール以来、こんなに大きな村をみたことがない。

20軒以上の宿泊施設があり、トレッカーも地元の人もとても多く感じます。

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宿は値段も高いし満室のところも多い。。

ゴーキョリトレイルやチョラパスにあった宿よりもスタッフさえ傲慢な気がするし、ずっと空腹も我慢していてなんだか悲しくなってしまいました。

 

何軒もの宿を聞いて、奥の方にあるポーターさんたちがたくさん泊まっていて、老舗っぽいちょっとぼろい宿に宿泊することにしました。周りの宿が500NPRや、1,000NPRする中、そこは100NPR(100円)と過去最安値。

 

宿代が安かったので、少しの贅沢にバケツシャワー、一人500NPR(500円)もお願いしました。

10リットルくらいのお湯を沸かしてくれて、バケツで手渡されます。カーテンでしきりになっているキッチン脇のスペースで、夫に手伝ってもらいながら、久しぶりに頭や体を洗います。

さっぱりして、明日また頑張って歩く力がわいてきました。笑

 

宿の立て付けが良くなくてすごく寒く、部屋でも飲料水がすぐに凍ってしまうほどだったけど、スタッフも優しいし、食堂のご飯も安いのに大盛りで嬉しい。

団体のトレッカーが少なくて、ポーターさんや、個人のトレッカーしかいないところも私たち好みです。

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今日いちにち、なんとなく荒んでいた気持ちが癒されます。

 

明日はゴラクシェイプまで登って1泊するつもりだったけど、ここの宿に2泊して、明日カラパタールへは日帰りで行くことにしました。

 

そうすると、時間的にエベレストベースキャンプには行けないのが心残りではあるけれど、秋だから、これからエベレストに登る人がそんなに泊まっているとも思えない(春先にエベレストベースキャンプに行くと、これからエベレストに登る人たちを見ることができます。)し、諦めることにします。

 

エベレストトレッキング その7 につづく

【エベレスト・トレッキング その7】カラパタールと、チュクン。

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