【エベレスト・トレッキング その5】ゴーキョピークと、ギャチュンカンと、氷河越え。
2013年10月26日〜11月13日の18泊19日、ポーターやガイドは雇わずに、夫婦2人で、エベレスト街道をトレッキングしました。目的地は、ゴーキョピーク、チョラパス、カラパタール、チュクン・リ。
ルクラからトレッキングを開始して、7日目に1つ目の目的地ゴーキョに到着。翌日、2つ目の目的地チョラパスの手前、タンガまでを歩きます。
7日目、ゴーキョピーク。
ファンガ(4,500m)から、ゴーキョ(4,750m)へ。
朝食はカトマンズで買ったクッキーで簡単に済ませて、7:30にファンガを出発。ゴーキョの町までは、およそ5km。
誰もいないトレイルで気持ちがいいし、雪がキラキラ光ってすごく綺麗。
2時間ほどでゴーキョレイクが見えてきました。右奥にある青い屋根の集落が、ゴーキョです。すでに空の青さが異常。笑
10:00、ゴーキョ(4,790m)に到着。
何軒かある宿の中から泊まるところを決めて、お昼ご飯を食べてから、部屋に荷物を置きゴーキョピーク(5,360m)を目指します。
ゴーキョピーク(5,360m)
ゴーキョの町から、ピークまでは標高差570m。急な上り坂です。
ゴーキョの町が小さくなっていきます。
登りは、1時間半かかって、ピークに到着!
ゴーキョピークは、エベレスト街道で一番楽しみにしていた場所でした。登っている最中はガスってて真っ白だったから、景色が見れるかドキドキしてたんだけど、晴れてよかったー。
登ってきた道を振り返ると大パノラマ。景色を見て涙がてたのは初めて。
世界最高峰エベレスト(8,848m)!とローツェ(8,516m)!
ピークで、2時間ほど山の景色を楽しみます。
雄大で、優美で、静か。今もこの景色が、地球上に存在しているんだと思うだけで、嬉しい気持ちになります。本当に来れてよかったあ。
カラパタールと並ぶ、エベレスト街道の有名スポットのはずなのに、人が多くないのも贅沢な気持ちになります。
いつまでも見ていたかったけれど、そろそろ下山しなければ。また、来れるといいな。
下山は一時間ほど。
写真わかりにくいですが、ネパールの国鳥、ダフェ。メスは地味。
ゴーキョにも宿は数軒ありましたが、私たちが泊まったところはすっごい混んでました。夕方に到着して満室で断られたりしたら大変だから、ゴーキョへの到着は早めの方がいいかも。
夕飯も16:00に注文したのに、出てきたのは20:00。出てくるのにはすっごく時間がかかったけど、ここの食堂のメニューは、エベレスト街道一でした。
ヤクストロガノフ630NPR(630円)、ラザニア580NPR(580円)、地酒のチャンはグラスで100NPR。
8日目、ゴーキョから、氷河を越えてチョラパス手前タンガへ。
ギャチュンカン(7,852m)とチョ・オユー(8,201m)
朝ごはんは歩きながらクッキーを食べることにして、部屋に荷物を置いたまま7:30に出発。
翌日はギャチュンカン(7,852m)とチョ・オユー(8,201m)を間近に見る事ができる第4レイクの展望ポイントまで歩いてみることにしました。
当初は、エベレストの全貌が見えるという「ギャズンバ」という展望ポイントに行きたかったのだけれど、今は雪が多くて歩けないよ、とゴーキョの宿の方に言われてしまったので、とにかくギャチュンカンだけでも見に行こうと出発しましたが、トレイルは雪まみれ。
一時間ちょっと雪の中を歩いて、展望ポイントに到着です。
チョ・オユー(右)、ギャチュンカン(左)。神々しい。
トレッキング中は山野井泰史さんがギャチュンカンに登った時の話を書いた『凍』(著者:沢木耕太郎)と、『空へーエベレストの悲劇はなぜ起きたか INTO THIN AIR』(著者:ジョンクラカワー)の本を持っていっていました。エベレスト・トレッキング中に読むと感動もひとしお。
(『凍』の舞台、山野井夫妻がとてつもないクライミングを行ったのは北壁なので、この写真の反対側の壁です。)
帰り道、雪の結晶がきれい。
またダフェに遭遇しました。オスかな。
チェックアウトは11:00だったので、荷物は部屋に残したまま。10:00には、宿泊していた宿に戻り、荷物をまとめて、宿の食堂でゆっくりお昼ごはん。
卵チャーハン550NPRと、ハンバーガ(フライドポテト、サラダ付)680NPR。ご飯の値段はちょっと高いけど、トレッキング中にハンバーガーが食べらるなんて嬉しい。
ゴーキョでの部屋代は200NPR(200円)でした。
氷河越え、そしてチョラパス手前のタンガへ。
私たちがゴーキョに到着する2、3日前は大雪のせいで閉鎖されていたチョラパス。
ゴーキョに到着するまで行けるかどうかわかりませんでしたが、宿の人に聞くと、この日峠は歩ける状態のようでした。
お昼ご飯を食べている時に、私たちの逆ルートでチョラパスを越えてきたという日本人女性の方に会い、「一歩足を滑らせたら死ぬと思うし、雪と氷がひどいからすぐに滑るよ。」という話を聞いてビビりましたが、行けないことはないんだな、少しでも危なさそうだったら引き返そう、と峠に向かう事にしました。
ゴーキョを出発してすぐが、この日一番怖かった。
急な上に凍ったトレイルで一回足を滑らせたら、数百メートルは落ちちゃうだろうなと思うような崖を登って行きます。下りだったらもっと怖かったと思うけれど、たくさんの地元のポーターさんたちが使っているトレイルで、足場もできていたし、ポーターさんが手を貸してくれたりして、距離800mほどに渡る崖をなんとか登りきる事ができました。余裕がなくて写真はないです(笑)。
ここからは、雪のトレイルを登ったり降ったりしながらの氷河越え。
ポーターさんたちなんて、40kgはあるだろう荷物も背負って、靴はただの運動靴。運動靴の上から、ロープをぐるぐる巻きにして、滑り止めにしています。不慣れな私たちに手を貸してくれたり、お菓子をくれたり、なんて優しいんだ!
道を間違えればクレバスに落ちてしまいます。
人も多くないので、ケルンや雪についたトレイルを目印に進みます。
人が住めない厳しい大自然なのに、優しくて美しい。
私は、エベレスト街道中ゴーキョからタンガまでのトレイルが一番印象深く、感動しました。
ゴーキョ(4,750m)からタンガ(4,700m)までは3時間弱。
違う惑星のような景色に夢中になって、時間感覚のないまま、タンガに到着。
宿の前にはソーラーエネルギーでお湯を沸かす装備が。やかんを置いている感じが可愛すぎる。笑
タンガは、ゴーキョからきた人にとってはチョラパス越えの前に泊まる、カラパタールから来た人にとってはチョラパスを越えてから泊まる、ただ宿が2軒あるだけの場所。
僻地にありますが、50人くらいは収容できそうなわりと大き目の宿で、設備は外水道とトイレのみ。廊下が少しトイレくさかったw。宿代はいつも通り200NPR(200円)。
トレッキング街道中の部屋はどこも同じようで、ベットが2台置いてあるだけのシンプルな作りです。私たちはこの上に、持参の寝袋で寝ていますが、寝袋を持って来ていないトレッカーもいます。その時はエキストラ毛布が借りれるようだけど、寝袋なしはきついんじゃないかなあ。
夕飯は定番のダルバート650NPR(650円)。ミルクティSポッドもここでは500NPR(500円)もします。でも野菜たくさんで美味しかった!
この日の夜は信じられないくらいの星が見えました。寒いからちょっとしか外にいられないんだけど、もう本当に気持ち悪いくらい。
今日も標高5,000m近い場所なので、地上よりも宇宙の方が近いのかも、、そんなことはないかな。笑
翌日はチョラパス越えで朝4:30起きでなので、いつもより早めの20:00に就寝。
エベレスト・トレッキング その6 に続く
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