【マナリ〜レー絶景過酷ロード】レーのおすすめゲストハウスと、ラダックでの旅路

November 25, 2019

2019年8月3日に、インドの中のチベット、ラダック地方へ到着しました!

マナリからレーへの陸路移動は、噂に違わず絶景で、でも想像以上に過酷だったー!!

絶景過酷ロードと、レーでの宿泊先、ラダックで旅した場所のはなしです。

マナリ〜レーの絶景過酷ロード

マナリからレーへの距離はおよそ500km、ダイレクトに向かう1日のバスと、ケーロン(Keylong)という中間地点で1泊し、2日間かけて向かうバスの2種類があります。
私たちはダイレクトバスを探していろんなところで料金を確認し、ニューマナリのメインロードにある旅行会社で片道2,200ルピー/人(3,300円)のチケットを購入しました。

当日の出発時刻は夜中の2:00am。

宿泊していたホテル「Hotel Manali Mahal」でピックアップしてもらうことになっていたので、夜中に起き出してロビーで待機、30分ほど遅れてバスが到着しました。
4列で15人乗りのバンタイプのバスで、乗客はラダッキの老夫婦1組と、ラダッキ女性の1人客、インド人の若い旅行者2人、私たちの合計7人+ドライバーさんだったので座席的にはかなり余裕あり。

乗客全員を拾った後に旅行会社に寄り、そこで1時間ほどの待ち時間があって、やっとマナリを出発。

4時間ほど走った小さな集落で、初めての休憩。
お茶やさんで、朝食にミルクチャイとポテトパラタいただき、トイレをお借りしました。

日も高く昇り、朝ごはんを食べてやっと目も覚めたので、そこからは絶景続き。
のはずなんだけど、揺れがひどければひどいほど逆らえない強烈な睡魔がやってきて、寝落ちしてしまう。そして1分後には頭をどこかしらに強打し目覚める、また寝落ち、の繰り返し。

マナリから遠去かるごとに、どんどん悪路になる道中。

私たちがレーに向かった日の数日前は、大雨で道路が閉鎖されていたようだし、この日も、進行方向に急な大渋滞が現れました。

どうやら数百メートル先で落石があって、それが道路を塞いでいて通行できないみたい。

辺鄙な場所なので、その道のプロフェッショナルが助けに来てくれるわけでもなく、渋滞が長くなるごとに大きなグループになっていく地元男性の集まり。最終的には人力で、その大きな落石を更に下に落下させたようです。

私はずっと寝ていたんだけれど、他の乗客はみんな慣れた様子で勝手に歩き出していて、バスが動き出した時に車内に残っていたのは私たちだけ。

インド人青年とラダッキ老夫婦の片割れのおじいちゃんを2〜3km離れた茶屋で拾い、女性2人は不思議な植物を採集しながら更に先へと進んでいました。みんな自由でいいですね。

おじいちゃんが、お茶屋で買ったクッキーを分けてくれました。

川になってしまっている道路を、なんとか渡っているところ。

しばらく走ってお昼休憩です。

すでに始まっているラダック地方の食事、選択肢はかなり少なめ。
朝食はチャパティとチャイ、パラタやオムレツがあるとラッキー。昼ごはんと夕ご飯は、ライスにダル(豆スープ)と野菜炒めをかけたもの。豪華バージョンになると、この野菜のおかずの種類が増えます。
お客さんが多い場所だと、トゥッパやチョーメンが選べることも。あとどこの茶屋でも「マギー」という名前のインスタントヌードルは必ずあるメニュー、一度も食べなかったけれど。

その後も走って休憩、走って休憩の繰り返し。
ドライバーさんにも疲れが見え始めて、午後になってからはほぼ全ての集落に寄っては、10分程度の仮眠をとっていました。

頻繁に窓の外に顔を出して、路面やタイヤの様子を確認し、全身を使って大きなハンドルを回転させ、神経を張り巡らせて運転している華奢で小さなドライバーさん。最初はとてもにこやかで、私たちにも、知っている唯一の英単語「レッツゴー!」と笑顔で何度も声をかけてくれたけど、夕方近くなって顔色も悪くなって、様子がおかしいと思ったら、ある一瞬、寝てた!らしい。こわい。

運転席の後ろの席に座っていて、「ドライバーさんの様子がオカシイ」と、自分が運転しているかの如く神経を張り巡らせていて夫は一瞬で気が付いて起こしたそう(乗客全員寝てた)。

そのあとは、男勝りに見えたラダッキ女性が「運転を変わる」と言い出してドライバー交代。
ゆっくりしたスピードで20kmほど運転したところで、「怖くて乗っていられない」とインド人の若者が言い出して、日本人の夫を含めて誰が運転するかを相談。結果、ドライバーさんにみんな手持ちのお菓子や果物を渡し目を覚まさせ、引き続き運転してもらったんだけれど、これがお酒を飲んで目を覚ますタイプの人だったらより怖かっただろうな。

レー出身の、性格も運転技術もとてもいいドライバーさんだったけれど、この悪路をぶっ続けで20時間も運転するのはちょっと無理がある。しかも乗客全員寝てるとか、キツイよね。
このあとは、乗客みんなそれなりの緊張感を持って、大声で話しかけたり音楽をかけたりして、協力体制で進みました。

レーの手前では、車道では世界で二番目に標高の高いところにあるという峠を越えて、更に北上。

この時の標高。

そして夜中2:00に出発したバス、21:00にすでに日も落ち真っ暗になったレーに到着しました。

病み上がりだったのもあり道中ほとんど寝てしまったのが勿体なかったなあ。でも身体中が痛いのでとにかく横になって、引き続き眠りたい。

レーでのおすすめの宿泊先「Donskit Guesthouse」

ラッダク地方には8月3日〜22日の19日間滞在して、そのうちの11泊はレーのゲストハウス「ドンスキット・ゲストハウス(Donskit Guesthouse)」に宿泊しました。

同じようなゲストハウスがたくさんある中で、ここに決めたのは、無料で使える共同キッチンと、冷蔵庫、洗濯機(2層式だけど)。オーナーさん家族もスタッフの女の子たちも優しいし、新築でとても綺麗だったのでおすすめです。

料金はバストイレ付きの広いダブルルームが、朝食込みで1,200ルピー(1,800円)。ソーラーホットシャワーが熱々で、水圧も強く快適。

最初の2泊は Airbnb のサイトから予約していて、残りの日付は「今日と明日は泊まるね」、「〇〇に出かけてくるので2〜3日後に戻ってくるね」といった感じで、お客さんが多くなかったのもあって、レーを出ている間も荷物はそのまま部屋に置いておいてもらい、宿泊した日数分だけ都度お金を払っていました。

写真の新棟が8部屋ほどのゲストルームで、滞在した部屋は私たちが初めてのお客さんだったらしい。母屋には、オーナー家族とスタッフの若い女の子数人が住んでいます。

WiFiもあって、微弱ではあるけれど日に数時間は繋がりました。停電も多かったですが、インターネット回線も電気も、ゲストハウスの問題ではなくエリアの問題なので、どこに宿泊しても似たり寄ったり。ラダック地方はどこに行ってもそんなものなので、ネット回線や電気の有無で右往左往しているのは、時間の無駄だと数日で悟ることになります。

Donskit Guesthouse は、レーの中心街からは徒歩で10分ほど離れているので、インターネット回線はレー中心地に比べるとまだ混み合っていなかった印象です。

周囲は静かで敷地も広く、大きな部屋の窓からは、お母さんの作る家庭菜園が見える。

「家庭菜園の野菜はオーガニックだし、好きなだけ食べるといいよ」と言われていて、勝手に採るのもどうだろうと、と遠慮していたけれど、採れたての人参とかカリフラワーをたくさんもらいました。

オーナーであるお父さんが英語は得意でないのに積極的で、「今日はどうだったんだ?明日の予定は?夕飯は食べたのか?」と毎晩部屋に聞きに来て、なんだか実家にいるみたい。

お父さんの勢いに負けて、お母さんの作る家庭料理を何度かご馳走になってしまいました。

採れたて人参
お手製のテントゥク

流れで無料で食べさせてもらっちゃったこともあったし、スタッフの女の子達に頼んで有料で夕飯を作ってもらうこともできます(別途200ルピー)。
朝食と夕食。さして雰囲気は変わらないけれど、夕飯はお米もあって品数も多く豪華です。

朝食
夕飯

とても優しいお父さんと、可愛いお母さん。お父さんとお母さん、と言っても年齢は5つくらいしか変わらないけれど。

部屋に戻りたいのに、ゲート前にいる子牛がなかなかどいてくれない、そしてなんだか眉毛風。きりっ

敷地内には、野良犬と飼い犬の中間、みたいなワンコが二匹いて、どちらもとても賢い。

生活の厳しい土地だからか、心の距離がとても近くて、最後はちょっと涙がにじむくらいによくしてもらった思い出の宿、また行くことができるといいなー。

(レーでの暮らしのまとめはこちら → 【ラダック地方の中心都市レーで暮らす10日間】SIMカード、お酒事情、ATMなんかのこと)

ローカルバスのタイムテーブルと、ラダックでの旅路

やりたいこと、行きたい場所がたーくさんあったラダック・ザンスカール地方、限られた期間は20日間。日本で予定を立てていた春頃は、仕事の連絡が減るお盆休みを、ザンスカール地方のトレッキングに当て、10日前後割くつもりで、余裕があれば残った日にちでパンゴン湖と、レー周辺のゴンパを巡れたらいいなと思っていました。

ザンスカール地方のトレッキングでは、フォトクサル(Fotoksar)からハヌミル(Hanumil)、またはザングラ(Zangla)あたりまでの100km弱を、ふたりだけで歩きたかったのですが、レーから出発地、到着地からレーへの公共の乗り物はなくどれくらいの日数がかかるか予測できないのと、テントや食料を持って1週間前後歩くことが出来るのか、というのが問題でした。

あとは、オフロード車だと、この区間のトレイルをある程度車やバイクで乗り入れできる、というのもわたし的にはちょっとネックになっていました。
歩きでだけ行ける場所に、出来ることなら行きたい、というわがままなトレッカーの考え。

限られた時間で、いつ、どこに行くか。どこで何をすれば、私達は満ち足りた気持ちになれるのか。旅行中はいつもほんのり考えていることですが、ラダック地方では、特に自分の欲望と真剣に向きあうことに。

カレンダー、天気予報と共に、何度も何度も確認したバスターミナルの時刻表。

パンゴン湖へのバスは、火曜・木曜・日曜日にレーを出発します(NO.6)。行きませんでしたが、ツォモリリにも月に3便バスが出ている様子(NO.14)。

上の緑の時刻表で、”NO.15”のFOTOKSAR(ザンスカールトレックを歩くのにスタート地点にしたかった村)行きを見つけた時に大興奮したのですが、そんなバスはないとのことでした。期待しすぎたので書かないで欲しかったな、、

こちらで利用したのは、NO.5ラマユル行きとNO.14ヌブラ渓谷行き。

マナリで仕事が思うように進まなかったのもあり、10日間オフラインでいることは出来そうもなかったので、ザンスカールでの長いトレッキングは諦め、迷いに迷った結果、行った場所は5ヶ所。欲張りました。

日帰り、スクーターでレー近郊のゴンパ巡り

到着翌々日、最初に向かったのは、レーの50km圏内にあるゴンパ(チベット寺院)。

目的地はティクセゴンパ、チェレムゴンパ、へミスゴンパ。ラッダク地方ではオフロードも走れる400ccのゴツくて格好いいバイクがメジャーな中、私たちはスクーター二人乗りというちょっと間抜けな感じで。

3泊4日、フォトクサル〜ラマユル〜アルチへ

ラマユル、アルチのゴンパを巡る旅の予定でレーを出発したのに、往生際悪く「ザンスカール地方をチラ見したい」と、ザンスカールトレックのスタート地点、フォトクサルまで足を伸ばしました。

地方のチベット寺院、ラマユルゴンパ、アルチゴンパ、バスゴゴンパ、サスポルの石窟ゴンパの見学に加えて、山奥の小さな村、フォトクサルにも滞在。思い出深い旅路になりました。

2泊3日、パブラ&ホンザピーク登山

歩きでしか行けないトレイルの向かう先は山頂、ということで名前も定かではない山のピークハントをしに行きました。

山の名前が正解か今もよくわからないけれど、登ったのはパブラ&ホンザピーク(標高5,615m)。2泊3日の行程で、登頂よりも誰もいない大自然の中でのテント泊が最高でした。このあとラダックの名峰、ストックカンリ(標高6,120m)に登るための高地順応の予定で登ったんだけど、モチベーションが保てずストックカンリ登山は断念。

1泊2日、公共バスでパンゴン湖

有名観光地、パンゴン湖へは往復ともレーからの公共バスで1泊2日で訪れました。

4,250mの高地にあるこの湖は、噂に違わぬあまりの青さに度肝を抜かれました。アクティビティとしてやれることは特にないので、周囲をウロウロしただけだけれど、行けてよかった。

2泊3日、ヌブラ渓谷

当初は全く予定になかった、これまた有名な観光ポイント、ヌブラ渓谷。フンダルとデスキットに宿泊して、キャメルサファリと、フンダルの小さなゴンパ、大きなデスキットゴンパを見学してきました。

次回から、一つ一つの思い出を記していくつもりなので、お付き合いいただけると幸いです。

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