オシュでのんびり10日間。お気に入りのラグマン屋や、借りていた部屋のこと。

June 12, 20193,502 View

オシュ(Osh)はキルギスの第二の都市、ワハーン回廊・パミール高原を終えて、きっと疲れも仕事も溜まっているだろうし、ちょっとのんびりしようとあらかじめ2019年5月10日〜19日の9泊10日貸切のアパートメントを予約していました。

第二の都市とは言え小さな田舎町で、やることも見るべきものも特にはないオシュ。いつも通りジョギングし、市場で買い出しをし、自炊をして晩酌をする、あとは小さな遊園地で小さな観覧車に乗ってみたり、数日に一度飲みに出かけたり、と特別なことは何にもしてないです。いつも通りの生活すぎて実際書くことも思いつかないんだけど、思い出として少しだけでも書き留めておきたいので、お気に入りのラグマン屋さんのことや、歩いた街並みや、借りていた部屋のことなんかです。

オシュのお気に入りのラグマン屋

キルギスで一番はじめの町となったオシュでは、まずはウズベキスタン・タジキスタンでもずっと食べていたラグマンのキルギス版の美味しさに感動しました。中央アジアの食べ物はどこの国もかなり似ていて、食材や味付けのバリエーションが多いとは言い難いんだけど、ラグマンに関してはキルギススタン・カザフスタンがどうやら本場のよう。

スープ用のボールに入り温かいトマトうどんみたいだった、ウズベク・タジクのラグマンと明らかに異なるのは麺の質で、ラグマンの麺の材料って小麦粉・塩・油が基本のはずなのに、白玉粉とか米粉とか?わかんないけど小麦粉だけとは思えないくらいにモチモチでツルツル。
麺は生地を一塊りにしたところから手で棒状に伸ばしていって、最後は広げた両手に巻きつけて打ち付けることでどんどん長く細くしていくのが伝統的な作り方で、ビシュケクのバザールなんかで何度も麺打ちしているのを見かけました。独特な麺の弾力も食感もこの打ち方に秘訣があるのかな。

オシュの後に行ったキルギスの首都ビシュケクでも、カザフスタンのアルトマイでもお気に入りのラグマン屋が見つかったので、ここオシュで食べたのが中央アジアイチって訳ではないけれど、オシュでのお気に入りのラグマン屋はここです。

場所はここで、このお店の並びには他にも3〜4軒のラグマン屋が軒を連ねて、どのお店も名店っぽかったです。

日が暮れてから通った時には、この3〜4軒のラグマン屋はどこも地元の人たちであふれていたので、どこで食べても美味しいはずだし私たちも食べ比べてみたかったんですが、あいにくこの食堂以外はラマダン期間中(イスラム教の人たちの日中の絶食月間)は日暮れからの開店。酒飲みなので、ラグマンはなるべくお昼に食べたい我が家は、毎回この食堂にお世話になっていました。

オーソドックスなラグマン(100ソモニ≒160円)にマントゥを一個のせるのがお気に入りです(笑)。

メニューは潔く大中小のラグマン(大110ソモニ、中100ソモニ、小90ソモニ)と、ランファというラグマンの麺の代わりにご飯バージョンと、マントゥと羊肉のシャシリク、サモサくらいしかないです。マントゥは一個20ソモニで、シャシリクが50ソモニ。発酵醤油とお酢での味変も美味。

麺職人の技術が高すぎて一向に切れ目の見つからない麺、このつけ麺タイプのラグマンが麺の美味しさが一番わかるけれどちょっと食べづらいのが難点です。

中サイズでも量が多いので、食べた後は「ラグマンはしばらく要らないー」となるんだけれど、2日くらい経つとまた思い出してしまうあの味、かなり中毒性のある食べ物(笑)

オシュの居酒屋

オシュでは3ヶ所の居酒屋に行ってどこも大差はなかったんですが、そのうち唯一Google Mapに記載があったレストラン『ツァルスキー・ドヴォール(Царский Двор)』には二回行ったのでそこだけ書いておきます。
オシュの行った飲み屋の中で生ビールの最安値は70ソモニ(112円)、今の所ビシュケクでの最安値は80ソモニ(128円)なので、生ビールのジョッキが100円以下だったウズベキスタン・タジキスタンに比べるとキルギスはちょっとだけ高いかも。

居酒屋『ツァルスキー・ドヴォール(Царский Двор)』

ウッディーで小綺麗な店内で、従業員も多くてちょっと高級寄りのレストランだと思うけれど、他で飲むのと生ビールも20ソモニ(32円)くらいしか変わらないし何よりもメニューに英語の記載があるのでとても助かる。

ビールを飲むときはどうしてもシャシリク(串焼き)を注文したくなっちゃうんだけど、キルギスでのもう一つ定番のアテは、韓国風サラダ。小さな田舎の食堂にもあるこのサラダは、きゅうり・トマト・牛肉を辛めのソースで和えたものなんだけど、このレストランではそれの牛タンバージョン(190ソモニ≒300円)が美味しかったです。

生ビールは90ソモニ(140円)。
ラム肉は中央アジアの名産だけど、自炊だとうまく調理出来ずにニオイが気になってしまうので、外食のときは頻繁にラム肉を注文。ラム肉好きの夫は嬉しそう。

町歩きとジョギング

オシュの街の中心には南北に川が流れていて、川沿いに北から市場・遊園地・公園が並んでいます。街の唯一の見所はキルギスで最初に世界遺産に登録された、ムスリムの方達の聖地、スライマン=トー(Sulaiman-Too)。

市場

ほぼ毎日食材を調達しに通った市場。市場は川の東西に広がり路上のものも合わせると2キロメートル四方くらいの大きさがあります。

中央アジアの市場では同じような商品を取り扱うお店がずらりと数十店舗並んでいて、衣類や雑貨はいいとしても、消費期限のある食品も品切れなんて考えられないくらいに在庫があるので、これを街の人たちで消費できるのかと不思議な気持ちになる。そしてジョギングで向かった市場で食材を探す私の顔が必死すぎて気になる、、

市場の中には食堂やお茶を飲む休憩スペースもあります。キルギス帽を被ったおじいちゃん達が可愛らしい。

遊園地

市場の少し南、川の西側にはローカルな遊園地があり、土日のみならず地元の人たちの憩いの場になっていました。数十円で乗れる遊具ではちびっこが騒ぎ、パンチングマシーンとかカラオケとか射的なんかに興じている若者も多く微笑ましい。

私たちは観覧車だけ乗ってみました。柵とかがないし結構グラグラと揺れるので怖め。

遊園地内でチェスに勤しむおじさんたち、みんな時間に余裕があるなー。

キルギスに入って、人々の顔はかなり中華寄りになり、性格もイスラム国家とは違う国民全員に商売っ気がある中国系の感じに。タジク・ウズベクと比べると随分民主化が進んでいる雰囲気です。

公園

遊園地からは引き続き川沿い4kmくらいに渡り公園があり、緑も多くてジョギングがしやすい。キルギスではたまに馬での往来もあります。

スライマン=トー(Sulaiman-Too)

頻繁にジョギングしたのは、借りていたお部屋のすぐ近くに聳えるスライマン=トー。東端の入場料のかかる(20〜30円くらい)ゲートから入ると、整備された階段があって山頂には展望台と小さなイスラムのお祈り用の建物があります。

私たちは写真のモスクのさらに少し先にある入口から入り、西寄りのエリアをジョギングしてました。

高さ100〜200メートル程度の小さな山頂がいつくか連なるこのエリアは羊が放牧されていたり、たまにウサギに出くわしたりするくらいで人は全くいず、踏みしだかれた小径のみが伸びています。

南側にはパミール高原の雪山が見晴らせてとても気持ちがいい。

アパートメント『Guest House VIP』

オシュではホストファミリーの住む二階の部屋に10日間滞在しました。階段を登ったところの専用玄関を入ってすぐがリビング、その奥が寝室、一番奥にバスルーム(洗濯機つき)と小さなキッチンのあるお部屋で、Booking.comで予約し料金は22USD/泊くらい。大好きなairbnbでも念入りに探したんですが、オシュでは今の所、ここ『Guest House VIP』が一番コスパが良さそうでした。
(部屋の写真を撮る、という気持ちになるのがなぜかいつもチェックアウト時なのでバックパック写り込んじゃってる。)

キッチンに水道はなくて、バスルームの洗面台で食器類も洗うしかなかったですが、バスルームがとても広く清潔だったのであまり嫌な感じはしなかったです。

今後のキルギスはどこもインターネット環境はかなりよかったのですが、オシュにはタジキスタンから到着したのでWiFiの速さには感動。
晩酌時の風景、iPadでNETFLIX(笑)

こんなアパートメント形式の部屋なのに朝食がついていて、お母さんかおばあちゃんが毎朝食事を運んできてくれました。若くて可愛いお母さんについて歩ってる男の子もたまに遊びに来てくれて癒される。

オシュ滞在で随分とゆっくりできたので、次に部屋を借りているビシュケクまでの間は、少し旅らしく田舎町アルスランバブとトクトグルに寄ってから向かうことにしました。次はその話です。

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