ドゥシャンベからホーログへの道【2019】アフガンバザールと美味しい食堂

May 30, 20193,447 View

首都ドゥシャンベからは、タジキスタン南部に位置しアフガニスタン国境に近い、ホーログ(Khorog)へ。ホーログは、旅人の憧れの地であるワハーン回廊・パミール高原の拠点の街で、私たちももれなくタジキスタン旅のメインエリアはワハーンとパミール。

パミール高原といえば、私の中でパタゴニアと並ぶチャリダーの聖地でもあり、ここに来るときは必ずや自転車で旅をするのだ!と長年思っていたのですが、バックパッカーのまま旅してきてしまいました。今回は下見だと思って次は自転車で戻って来たい予定。(実際は憧れているだけで、海外では愚か日本でもトータル移動距離200km、2泊3日のチャリ旅しかしたことないのでいつになることか、、)

まずはパミール高原の玄関口であるホーログへの道のりと、ホーログの街や美味しかった食堂のことです。ホーログに滞在したのは、2019年5月3〜5日、7〜9日の計4泊。


ホーログへの道のり

2019年5月3日、首都ドゥシャンベからホーログ行きのシェアタクシー(写真↑)に乗りました。

ホーログ行きのシェアタクシーが出発するのは赤いピンのところです。

市内を網羅し、ドゥシャンベ空港まで行くNo.8のバスが近くを通っています。

ドゥシャンベ滞在中に下見に行ったけれど、予約はせずに当日の朝7:00にシェアタクシー乗り場に到着。ずらりと四駆のジープが並び、到着するとすぐにドライバーや客引きが寄ってきて行き先を確認されます。

インターネット下調べで、250ソモニ/人で行きたいなーと思ってたんだけれど、私たちの場合は言い値が300ソモニ(3,600円)/人で、値引き交渉には一切応じてもらえませんでした。新しいランドクルーザーなんかの良い車から埋まってしまうので、値引きをお願いしている間に、「フィニーッシュ!(この車は満杯になりましたー)」と2回満車になったので、出来るだけ早く出発したいし諦めて300ソモニで行くことを決め、他の乗客が集まるのを待つことに。

実際にドゥシャンベを出発したのは9:00頃。ガソリンを入れ、賄賂請求のような警察のチェックがあったりしてドゥシャンベの街を出れたのが10:00前後でした。

世界一堤防が高いらしいヌレクダムのそばを通過し、南下。

ドゥシャンベ〜ホーログ間は距離にして520km、噂では全行程悪路で12時間で着けばいい方らしかったんだけれど、前半の半分はなかなかに整備された道でスムーズに進んでいたので、「道路が整備されたんじゃないかな、夕方には到着しちゃうかもね」と話してました。

だけど、途中からはもちろん悪路に。

攻めの運転をするドライバーは、崖からタイヤを脱輪させながら対向車を交わしたりするのでかなり怖い。そして隣の席のタジク人の青年は窓からずっと吐き続けてました、たいへん。

道の悪さに加えて、放牧された羊たちにしょっちゅう行く手を阻まれながら進むランクル。
アフガニスタンとの国境線に近づくに連れて、視界は開けて山の景色が雄大になってきます。

パンジ川の対岸にはアフガニスタンの小さな村々がぽつぽつとあり、川で洗濯をしたり、ロバに乗って移動しているアフガニスタンの人々の生活が垣間見れてなんとも旅情をそそります。

パンジ川沿いのガタガタ道を進むうちに日が暮れて、暗い夜道での悪路はわたし的にはかなりスリリングだったけれど、さすがはこの道を幾度となく通っているだろうドライバー、躊躇ない攻めの運転で感心してしまう。

シェアタクシーの中で何かを食べるときは、食べ物もシェアです。言葉の通じない我々にも、みんなにこやかにお菓子やら果物やらチーズやら豆やら、見た目が鮮やかすぎのハムやらを分けてくれます。ありがたいなー。

そしてホーログに着いたのは23:00と前情報通りに13時間かかりました。
辺りはもちろん真っ暗で人の気配もほとんどなかったけれど、予約していた宿まで乗せて行ってもらって、ゲストハウスの家族が起きだしてくれるのを一緒に待ってくれたドライバーさん、お疲れ様でした!(途中お昼ご飯休憩、夕ご飯休憩ありました。)

ホーログの市場とアフガンバザール

ホーログは山間に流れる川沿いに栄えた町で、標高は2,100m。
到着したばかりは日差しが強くても山からの冷たい風が心地よくて、町の人たちも素朴でなんて素敵な田舎町と思ったけれど、ワハーン・パミール後の印象としては、人や物資の多さも喧騒も、このエリアの唯一の都会という印象。

町の中心では日曜日以外の毎日、大きなマーケットが開かれていて、大勢の人で賑わっています。私たちが滞在した5月上旬、野菜やパンやお惣菜も品数は十分にあったけれど、値段は首都ドゥシャンベより少しだけ高かったかな、あとお肉は冷凍のものや加工肉が主流で、新鮮なものはちょっと手に入りづらそうな感じでした。

こちらは毎週土曜日に行われる、アフガニスタンバザールの様子。
アフガンバザールは、ホーログの他にイシュコシムでも毎週土曜に開かれていて、タジクとアフガンの人たちの物流の場になっています。ラマダンの時期は開催されないようで、2019年のラマダンは5月5日〜6月4日、この日は5月4日で運よく行われていました。

こんな物資が十分とは言えないタジキスタン・ホーログから比べても、アフガニスタンの物質的貧しさの目立つアフガンバザール。
売り物は食べ物よりは、衣類や雑貨の方が多かったかな、あとは楽器とか薬草とか工具とか、物の数よりも人の数が多くて、情報交換の会場になっているんだろうなぁ。

アフガニスタンと、タジキスタンの間に架けられた橋。

同じ乗り物に乗り合わせた乗客やドライバーは「こっちがタジキスタンで、あっちがアフガニスタン。」と何度となく教えてくれたし、乗客同士でアフガニスタン側の村を指差して噂話をしている様子も幾度も見かけました。
みんなどんな話をしているんだろうなー、アフガニスタンにも早く平和が訪れますように。

ホーログのおすすめ食堂とおすすめ宿

ホーログ滞在中に訪れた4ヶ所の食堂の中でのおすすめは、市場の真ん中辺りにあるここ。

お馴染みのプロフ、ラグマン、マントゥ。どれも12ソモニ(140円)くらいと値段はどこも似たり寄ったりだけど、他の食堂に比べてお肉も野菜ももりもりなので大満足、店内も清潔です。

ホーログでは、残念ながらビールの飲める食堂は見つけられませんでした。
川沿いにある小洒落たレストランで瓶ビールを提供していたのは見かけたけれど、レストラン自体は夕方までの営業だったし、ビールは数百円と高かったです。
でも商店ではビールは買えたし(→タジキスタンの酒事情)、宿泊したゲストハウスにはキッチンも冷蔵庫もあったのでよかったです。

私たちがホーログで宿泊したのは、Booking.comに記載があって唯一予算ないだった、「Reverside」という名前のゲストハウスです。

1階にホストファミリーが住んでいて、2階がゲストルーム3部屋(ダブルルームが15USD〜17USD)+大きな共同バスルーム+共同キッチン。冷蔵庫のあるキッチンも使い勝手がよかったし、wifiも繋がらない時もあったけれどあるし、洗濯機も無料で貸してくれました。ホストファミリーのお母さんが働き者で、頻繁に雑巾掛けしたり、ベットマットを干したり、シーツだけでなくて掛け布団カバーまで毎回洗濯しているのでとても清潔です。

我が家の洗濯物すら干すのを手伝ってくれた可愛いお母さん、優しくて癒されました。部屋の写真が一枚もなかったけれど、おすすめですー。

全然関係ないけれど、ホーログの子供達は意外と都会っ子でした。

次回はホーログから行くワハーン回廊です!

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