<タジキスタン酒事情>首都ドゥシャンベで生ビールを飲むならココ!

May 18, 2019

タジキスタンには2019年4月25日〜5月10日までの15泊16日滞在し、パンジャケント1泊、ドゥシャンベ7泊、ホーログ4泊、ガラムチャシュマ1泊、ビビファティマ1泊、ムルガブ1泊の合計6つの土地に宿泊しました。

イスラム国家ではあるものの、戒律が少なくてイスラム色がゆるめとされる中央アジアはどこに行ってもちょっと探せばお酒の飲めるところが見つかります。ウズベキスタンでは食堂の生ビール(滞在した街では割と多くの食堂で飲めた)か、ペットボトル入りのウズベク産ビール(1.5リットルで9,000スム≒140円前後)、たまーにウォッカを飲んでました。美味しくて手頃なウズベクワインは見つけらませんでしたが、タジク産ワインは好みのものが見つかったよー!

タジキスタン旅中の、生ビールの飲めるおすすめ食堂や、売店でのペットボトルビールの値段、美味しかったタジキスタンワインなどのお酒事情です。

ドゥシャンベのおすすめ居酒屋

タジキスタンはウズベキスタンに比べると、生ビールが飲める食堂の数は少なくて、アルコールの置いてある場所はレストランバーといった雰囲気の物価に対してビールの値段設定が高いお店が多かったです。

ビールにはただならぬ情熱を持つ我々がジョギングの度に目を凝らして生ビールを提供していそうな食堂を探し、メニューチェックを繰り返した中で、首都ドゥシャンベで実際に訪れたのは3つの居酒屋。
その中でも3回通ったお気に入りのお店と、超ローカルで生ビールが格安のお店をご紹介します。

小綺麗なレストラン「Poxam 2019」

3回通ったお気に入りのお店はここ「Poxam 2019」。
オープンしたてなのでピカピカで、内装もちょっとゴージャスだし、店員さんはみんなお揃いの黒と白のユニフォームで高級そうな雰囲気。

入り口を入ってすぐにシャシリクの見本があります。

ぱっと見高級そうではあるけれど、実際には生ビールが6ソモニ(72円)、シャシリクが13ソモニ(150円)程度ととてもリーズナブル。

写真が下手すぎて全然美味しそうに見えないシャシリクはちょっと焼きすぎてる感じもしたけど美味しい。写真左が、鳥手羽とラムチョップ、右がステーキ、別皿で酢漬け玉ねぎがたっぷり付いてきます。

シャシリクの種類もそのほかの食べ物メニューも豊富で、各種サラダ14ソモニ(160円)やスープ10ソモニ(120円)もとても美味しい。
毎回頼んでいたお気に入りはボルシチ。

海外からの旅行者向けのメニューはロシア語版しかないので、よくわからないまま頼んでいたけれど、スープはショルボ(牛肉とじゃが芋の塩味の定番スープ)、ボルシチ(具沢山ビーツのスープ)、マストバ(お米入りのスープ)あたりの中央アジア定番スープはそのままの発音で伝わります。
サラダは頼んだ中では、メニューの一番上のCAからはじまるやつが美味しかった(笑)。ロシア語少しは勉強しないとなー、、

スタッフの方も面白くて優しいし、生ビールもキンキンなので酒飲みにはかなりオススメの居酒屋です。

場所はここです。

ローカル居酒屋(名前不明)

チャイハネ(カフェ)のような雰囲気のこのローカル食堂では、生ビールが3.5ソモニ(42円)で飲むことができます。明るいうちは歩道にもたくさん席が作ってあって、夕方にはおっちゃんたちが集ってビールジョッキを煽っていていい雰囲気。中の席はちょっと薄暗いですが安い生ビールを求めるお客さんで満席に近かったです。

見るからに料理が上手そうなお母さんたち5〜6人がお店を切り盛りしていて、この日適当に頼んだ鳥モモ焼きと、牛肉とジャガイモのスープ(ショルボ)もとっても美味しかった。

ちょっとビールの冷えが足りなかったのと、メニューが無くて口頭で注文するのが分かりずらいのと、室内が薄暗くてタバコの匂いが強かったので再訪はしなかったんだけれど、それでもビールを二人で7、8杯飲んでつまみもふた皿頼んで、60ソモニ(700円)くらいだったので格安で飲みたいときはここに行っておけば間違いないです。場所は「Poxam」の目の前の道路を挟んで向かいです。

パンジャケントの居酒屋「ахвахонаи」

パンジャケントにはタジキスタン初日の1泊しかしなかったけれど、唯一の観光ポイントである遺跡に散歩をしがてらも居酒屋を探すべく目を皿にしてました。ウズベキスタンとの国境に近いからか、街の規模の割には生ビールを提供するお店も数軒あって、ウズベク産ビール「Pulser」もペットボトル1.5リットルのものが売店で13ソモニ(150円)で販売してました。後述するけれど、タジキスタン産のビールは1種類しかなくて、ウズベク産ビール「Pulser」より美味しくないです。

その中でも行ったのは、賑わっていたここ。

半個室がたくさんある大型店で、地元の方なのかな、カラオケ大会が行われてました。
生ビールはドゥシャンベのお気に入り居酒屋と同じ6ソモニ(72円)。スタッフがお盆に色々なおつまみを乗せて回ってきた中でチョイスした、細切りのフライドポテトと野菜やひよこ豆を合わせたものが4ソモニ(48円)、どこで食べても美味しい中央アジア風のうどんラグマン10ソモニ(120円)。

写真から察するに何か煮込み料理かなと思って頼んだ、実際はクルトップというタジキスタンの伝統料理は直径30cm以上もある木製の大皿で出てきて「いや頼んでない」と二人同時に全力で拒否してしまいました。
これで小さいサイズの方で13ソモニ(150円)。

タジキスタン滞在中に「クルトップは食べたか?」と何度もおすすめされた、この料理は、発酵乾燥チーズを溶かして、余ったパンや野菜にかけた、日本で言うところの「おじや」的存在の家庭料理です。

これが発酵乾燥チーズ、その名も「クルトップ」。地元の人はそのままかじって食べたりします。香草や唐辛子が練りこまれていたり種類も大きさも様々。

この食堂で食べた伝統料理クルトップが塩辛酸っぱくて、今後クルトップには注意しよう、と話しあったくらいに強烈な味だったのですが、食べるつもりはなくても、訪れた食堂にそれしかない場合もあってその後も二回ほど食べました。

のちに食べたクルトップはどちらもチーズの味はほとんどせず、ドゥシャンベで食べたものは牛肉も入っていたし、パミール高原移動中に食べたものはベースのパンがふかふかのモチモチで、かけられたスープはスパイシーですごく美味しかったです。お店によってここまで違う料理が出てくるのがクルトップの特徴かも、どちらにしてもボリュームがものすごいので注意。

話がずれてしまったけれど、パンジャケントのこの居酒屋でも上記3品と鶏肉のシャシリクを頼んでビールも数杯ずつ飲んで、二人で80ソモニ(1,000円)だったので、生ビールが飲みたい時にはここのお店いいと思います!

シャシリクはどこでも見てから選べるので安心。

場所はここ。

タジキスタンのビールとワイン

タジク産ビール「シルシル」

タジク産ビールは「シルシル」しかないようで、他のビールは輸入ものばかり。ロシア製の輸入ビールは種類が多いけれど、それに比べてシルシルが半額程度と安いし、小さな売店にも置いてあるのはシルシルだったので、結局こればっかり飲んでました。炭酸が薄くてホップの香りは全くしない、こんなに美味しくないビールしかないのかー、と初めて飲んだときは思ったけれど、すぐに慣れちゃうのが人間の良いところ。
ちなみにシルシルには青と緑があるけれど、味はそんなに変わらないかな、両方置いてあるときはなんとなく緑を買ってました。

1.5リットルのペットボトル入りが定番(というかそれしかないと思う)で、シルシルの値段は、ドゥシャンベでは12ソモニ(140円)、ホーログでは15ソモニ(180円)、ガラムチャシュマやビビファティマでは18ソモニ(216円)で売られていました。ムルガブでは見つけられず、高いロシア産のビールを1本だけ飲みました。

ガラムチャシュマの宿にて。
お菓子とタバコくらいしかない小さな売店でもビールが買えるのはありがたい。

タジク産ワイン

今の所中央アジアは、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスと移動してきてそれなりにその国で作られたワインを探し求めていますが、中央アジアでは甘い系のワインが好まれるようで、ドライワイン自体を探すのが難しいです。ウズベク産のドライワインも3種類ほど試したけれど、値段が600円ほどとビールに対して割高なうえに美味しいと感じるものには出会えず。
キルギスはまだ一つ目の街なのでなんとも言えないけれど、試したキルギス産の辛口ワイン2種はどちらも甘くてマズかったです(笑)。

タジキスタンでも数種類の赤ワインを試しました。

その中で30ソモニ(360円)とお手頃で、普通に美味しいドライの赤ワイン見つけました!
同じメーカーでいくつかのぶどう種のものがあるけれど、カベルネが美味しいです。これ↓

スーパーマーケットで買い占めて、いくつかの酒屋を探し歩いたほどで、ホーログを含むワハーン回廊・パミール高原では買えないだろうという見込みで6本ほどそのエリアまで運ぶという恥ずかしいエピソード付き。

15泊のタジキスタン滞在中に1ダースは余裕で飲んだと思います、辛口の赤ワインが好きな人は、タジキスタンではこれ一択ですよ!(予算に余裕のある方はもっと選択肢あると思いますw)

タジキスタンのワインはコルクが短いのが特徴。コルク素材の節約なのかな(笑)

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