5年目デジタルノマドの日常〜白い村アルコスで思う「仕事をしながら旅をする」こと。

July 05, 20171,689 View

 

アルコス・デ・ラ・フロンテーラ(Arcos de la Frontera)はスペインの「白い村」のイメージそのものの、小さくてひっそりとした時間が止まったような町でした。

 

アルコスの町はこじんまりとした調度いい大きさで、部屋もとても居心地が良かったし、ホストのおじちゃんが超いい人だったから大好きになった町。

見所は多くはなくて、観光客も少なめなので、南スペインの田舎でのんびりしたい人向きかな。

 

全然話は違うけれど、気がつけば2017年4月で、フリーランスでノマド的な働き方を初めて丸5年を迎えた私たち。スペインの片田舎、アルコス・デ・ラ・フロンテーラでの「よくある典型的な一日」と「仕事しながら旅をすること」について思うことを書いてみました。

 

白い村、アルコス・デ・ラ・フロンテーラ。

滞在した5月2〜4日、日中は太陽が照りつけ暑いけれど夜は長袖が必要になるくらいに涼しくなり、白い建物が青い空に映えてとても綺麗でした。そして他の町に比べて、観光客の数も少なくてとても静かで落ち着いた雰囲気。

 

シエスタの時間は特に、観光客用にオープンしているバルで数組の観光客が休憩している以外、町の中は静まり返っていました。

 

町の中の道は細く、坂道が多い。

 

町の中心になっているサンタマリア教会。

 

サンタマリア教会の目の前は展望台になっています。ここもロンダと同じように断崖の上に建つ町、眼下にはオリーブの木の平原が広がります。

 

これは町にあるもう一つの教会、サン・ペドロ教会。周りが白いから茶色いどっしりとした教会はより重厚な雰囲気。

町の端っこまでくると、遠くには湖が見えます。

 

町の外に広がる坂道を下ったところから見上げたアルコス、白いおうちがぎっしり。

 

夕暮れ。

 

アルコスで宿泊した部屋。

アルコス・デ・ラ・フロンテーラで宿泊した部屋は、今回のスペイン・ポルトガル・モロッコ旅行では一番居心地が良かったです。キッチンも大きくて使いやすかったし、ふたり暮らしには十分な大きさのリビングがあって、寝室は涼しくてとても清潔。

宿泊する観光客がそんなに多くない、小さな村なので部屋代は他に比べると安くって Airbnb で手数料や掃除料を含めて1泊3,500円。

 

ホストのご夫婦が果物やパンやジュースを置いておいてくれたんだけれど、すごく嬉しかったのはオレンジジュース用の電動のジューサーと大量のジュース用のオレンジがあったこと。

スペインでは大袋に入ったジュース用オレンジが商店の軒先でよく売っています。

100%生絞りオレンジジュースはカフェでも飲めるし、スーパーマーケットではその場で絞ってもらったペットボトル売りのものを購入することができるけれど、自分の部屋で好きな時に、簡単に飲めるのは贅沢。

手動で絞る用の絞り器は結構いろんなお部屋で見かけたけど、電動はここだけでした。

 

私たちはたった2日間の滞在だったけれど、私たちの次のゲストはフランス人の50代くらいの夫婦で一週間滞在する予定で、目的は週末にこの町の近くで開かれるモトクロスの大会だって言ってたな。
(しかも、後日わかったことだけれど、アルコス近郊にある海辺の町、カディスでこの週末に行われたモトクロスの大会、ファットボーイ・スリムもDJをしたみたい!ビーチで、、!)

 

ご夫婦は「半日もかかってぐったり。」と言ってはいたけれど、もちろん自家用車で来ていて、フランスワイン(スペインワインでは納得いかないんだろうなw)をたくさん運んで来ていました。

いいなあ、ヨーロッパ、自分の車で気軽に違う国に行けるなんて、それもこんなに魅力的な場所の多い土地で、うらやましいなあ!!

 

引きこもり系ノマドの、よくある一日。

通常、起床するのは8:00〜9:00頃。

朝食は、移動が朝早くて難しい場合や、宿に付いていない限りは自炊しています。

 

カフェで仕事をする派も多いようなイメージのノマド、実際はどうなのかよくわからないけれど、夫は海外でも日本にいても同様に部屋で仕事をします。

ヨーロッパの時差は、ヨーロッパの朝が日本の夕方なので、午前中にメールのやりとりや電話をしたりしてそのあとは一人でも出来る作業(多分)。

 

私(嫁)はこれも日本にいる時と変わらず、家事の他に、経理関係のチェックや、旅行の調べごとや連絡、最近はこのブログを書いたり。二人ともほぼパソコンに向かい合って生活しているので、同じ部屋にいても会話の半分はLINE。笑

 

昼ごはんも移動中でなければ、ほとんど自炊。

なので日が暮れるまで部屋から出ていないなんてこともしょっちゅうあります。

 

旅先には暖かい土地を選ぶことが多いから、日課にしているジョギングに出かけるのは涼しくなってから。

そして、その町についてすぐに町歩きはするけれど、観光は夕方のジョギングとセットですることが多いです。

 

もちろん美術館や、ショッピング(スーパーマーケットではない)なんかの観光はそれだけのために出かけるけれど、見晴らしのいい丘に登るとか、町の中心にある広場と教会を見に行く、とかの観光はジョギングで行くと効率がいい。

 

この日はアルコスの町から眼下に見えていた湖まで行ってみました。

 

そのあとは、シャワーを浴びて夕飯。スペインではバルで軽く飲んで帰って来て、家で飲み直すことが多かったな。

 

アルコスではバルで地元のおっちゃんと一緒にスペインリーグの観戦して、

 

部屋に戻って、海外ドラマの続きを見ながら飲み直し。

 

そういえば白の辛口の微発泡のこのワイン、スペインでは一番リピートしました。

安くて美味しいので見かけたらぜひ。

 

レンタカー旅をしている時や、長期でアウトドアに出かける時以外は、基本的にこんな感じで生活をしています。夫婦二人だけだからか、なんだか老夫婦みたいな。笑

 

「仕事しながら旅をする」ということについて思うこと。

「仕事しながら旅ができればいいな」は旅好きであれば誰もが一度は考えたことがあることなんじゃないかな。私たちにとっても理想の一つであった生活を手に入れて、気がつけばもう5年!

 

会社勤めをしていた20代の頃は、月に20万円でいいから自分たちでお金を作ることができるようになれば、物価の安い国で自由に楽しく暮らすことができる、と思っていました。(実際に当時はそれを目標にしていて、それが可能になったからフリーランスになってしまったんだけど。)でも5年経つ今、30代の夫婦がそれなりに暮らして行くためには、税金やら固定費用も含めて20万じゃたりない、貯金だってしなくちゃいけないし。

 

そして私たちの場合『旅行が仕事』ではないので、日本にずっといた方が収入は増えるし、生活も安定する、でもそれでは目指す生き方とは違ってしまうので、お互いに足を引っ張り合うかんじではあるけれど、「仕事」と「旅」と「お金」のバランスが取れる中で自分たちが一番幸せだと思うところを実現できたら最高だなー。

 

仕事

インターネット環境さえあればどこでも仕事が可能なウェブサイトの制作だけど、海外では移動や観光で仕事時間は短くなるし、インターネット回線が安定しないことも多い。そして夫は仕事の受注は日本からだけなので、時差もあるし対面で打ち合わせが出来ない海外滞在中は、日本にいる時よりも仕事が少なくなります。

そして仕事が少ない、ということはもちろん収入が少なくなるということ。

そのうえ、自己完結型の仕事ではなく相手や仲間がいるから、「時間があるから仕事するぞ!」といって自分のペースのみで仕事をするのは時たま難しいし、海外に行くことによって”職業的学び”が増える職種ではない点は、旅との相性は悪いのかな。

 

旅行

もともとの旅行スタイルはバックパッカーなので、本当は冒険心くすぐる未知な旅先が好き。圧倒的な大自然を体感したいし、観光客がわざわざ行かないような小さな村に興味があるけれど、そこに仕事のできるネット環境があるの?というところがいつでも最優先事項になります。

そして本当は移動しないで気に入った町に長くいる方がいいんだけれど、最近はちょっと移動しすぎ、、

 

出費

滞在する国の物価や、そこの土地で行うアクティビティによって多少の差はあるけれど、1年間の合計をしてしまうとそんなに大きくは変わらないかな。この5年間で海外に滞在していたのはおよそ30ヶ月、つまり約半分を海外で過ごしたけれど、「一年間日本にいた時にかかるお金」プラスマイナス50万円くらいの中には収まっています。物価の安い国では贅沢しちゃうし、高い国では自然と節約しちゃうからなんだけど。

 

理想の生活であっても実現しちゃえば、いろんな葛藤や心配事があるし、現状は安定とはほど遠いけれど、ある程度のことが自分たちの決断で進んでいけるこの生き方は私たちにとって、かなりいいです。

 

こんな自由な選択肢がある時代と環境に生きていることに感謝!笑

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