【モロッコレンタカー旅 その3】2日目景勝ルート、アトラス山脈と不思議な青の湖。

April 08, 20173,769 View

 

モロッコレンタカー旅2日目に目指すのは、アトラス山脈を超えた先にあるティスリ湖(Lac de Tislit)と、ドゥルスリ湖(Lac d’Isli)、そして最終目的地はイミルシル(Imilchil)の少し先にある、アクダル(Agoudal)です。総距離はおよそ270km。

 

赤土の渓谷に、豊かな緑、カラフルで小さな花々に、見たことのない種類の青い湖、たくさんの動物を連れた村の人々、そして渓谷の中にある小さな村は完璧な桃源郷のようでした。まだモロッコでのドライブに慣れていなかったからかな、この日通った道が私たちのモロッコレンタカー旅で一番の景勝ドライブルートです。

 

アトラス山脈を越える。

Ouzoudを後にして、車を走らせること1時間で、まず見えてきたのは大きなダム湖、Barrage Bin El-Ouidane。

不思議な青白濁色の湖、なぜか発光しているように見えます。

 

湖の横を通る道路沿いを進み、

 

可愛らしい町や、なだらかな丘に広がる畑を超えて、

 

細い道路をどんどん東へ。

 

アトラス山脈周囲に広がる大地は、想像していた砂漠の国モロッコとは全然違う。

 

でも東に進むほどに、細くてボロくなっていくコンクリート。

 

山に入って行くと、片側は崖になり車はもちろん人の気配も全然なくなってしまいました。何かトラブったらやばいよね、と慎重に進みます。

 

住んでいるのかいないのか、遊牧民の小さなおうちがあったり、

 

草花が可愛かったり、

 

大地がダイナミックだったり、

 

標高をあげて、雪山が現れたり、

 

進む道を羊の群れに塞がれたり、

 

地元のおじちゃんを乗せたりしながらゆっくりと進みます。

 

レンタカー中は小さな車で荷物をぎゅうぎゅうに載せているから、ヒッチハイクをしている人がいても「乗せてあげられたら良かったんだけどね。」とちょっと心苦しい気持ちになりながらも素通りしてしまうんだけど、あまりに何もないところで乗せてくれる車を待っている様子だったので、なんとか小さなスペースを作り乗ってもらいました。

こんなところで待っていたら一日が終わってしまう。でもそれが日常なんだろうなあ。

 

車通りのないすごく細い道だけど、数十キロごとに人の住む小さな集落はあって、道路が集落に入ると子供達が追いかけてきます。危なくてスピードが出せないので、窓を開けてみると鼻水ガビガビの可愛い子達が笑顔でハイタッチ。人口が少なくてなんだかみんなが人恋しい感じはだいぶ昔に行ったチベットを思い出しました。

 

こんなところを自転車で旅したら楽しいんだろうなあ。

 

ティスリ湖、ドゥルスリ湖。

休憩することなく、5時間のドライブのすえ見えてきたのは、ティスリ湖。

 

このティスリ湖と、ここからさらにオフロードを西に9km行ったところにあるドゥルスリ湖には伝説があって、昔恋に落ちた男女がいて、でも彼らの家族は氏族が異なることを理由に結婚することを許さなかったんだって。結局二人は死ぬことを選び、彼らの涙でできたのがこの湖だとされているらしい。

 

道路沿いにあるティスリ湖。地図右の少し大きな湖が、ドゥルスリ湖。

 

小さなティスリ湖が彼女の湖で、大きなドゥルスリ湖が彼の湖という言い伝えで、彼らの死を慈しんだ村人たちが彼らの命日は異なる氏族の人でも結婚できるようにしようと決め、現在イミルシル(Imilchil)で毎年9月に行われるベルベル人によるムッセムというお祭りはそれが始まりなんだって。

 

私たちも車を走らせてもう一つの湖、ドゥルスリ湖を見に行きました。

 

ティスリ湖も真っ青だけど、深さがあるのか周囲を赤土に囲まれたドゥルスリ湖はより濃紺に近い青色をしていました。

 

これだけ乾燥した土地に真っ青な水が留まっているのは不思議な光景。

昨日訪れた滝のある村もそうだけれど、モロッコの大地は水の気配が薄いからか滝や湖はとても不似合いで、見慣れていない私から見ると非現実的でとても幻想的です。

 

湖畔は何もない大自然なんだろうなと思ったけれど、小さな宿泊施設が一つ。

 

その他にも、年配の白人グループが野宿をするようで、現地ガイドの方と寝床やご飯の準備をしていました。アウトドア好きにとっては、こんなシュチュエーションで一晩過ごせるのは素敵。

 

でも私たちは宿を決めてしまっているので急いで、イミルシルまで戻り夕方近くなってしまったけれどやっとお昼ご飯休憩です。

 

モロッコでは食事の選択肢が少いです。

この日のランチはキョフテと呼ばれるひき肉を網焼きしたものと、いつもの丸くて平べったいパン。

 

イミルシルは、最近観光客が急に増えたのか、村人がかなり観光客に対してガツガツと営業をしてくる感じの村でした。ご飯を食べるだけでも、英語が少し話せる人がどんどん寄ってきて食堂の人との間に入ってしまいぼろうとしてきます。モロッコの人たちは、元々の性質としては結構控えめな気がするのに、なんだかちょっと残念。

 

イミルシルからは、もうあとちょっと。

 

日が落ちてしまいましたが、無事この日宿泊予定だった小さな村アクダルに到着!

 

翌日は、トドラ渓谷に向かいます。

【モロッコレンタカー旅 その4】3日目のトドラ渓谷、4日目のサハラ砂漠。

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